ラーメンは、原材料の選定や配合比が麺の品質に大きな影響を与えます。製麺工場では厳選された原材料を使用し、こだわりのラーメンを丁寧に製造しています。
こちらでは、ラーメン製造に関心のある方、特にこだわりのラーメンを作りたい方へ向けて、製麺に使用される主要な原材料、原材料の選び方と配合比のポイントについて解説します。
ラーメンの美味しさの秘密は、小麦粉の選び方にあります。プロの目線で、美味しいラーメンを作るための小麦粉選びのコツをご紹介します。
ラーメンの麺を作る際、小麦粉に含まれるタンパク質の量がとても大切です。タンパク質は麺の食感や弾力に影響するからです。タンパク質の含有量が高いほど麺が弾力のある食感になりますが、高すぎると硬くなりすぎる問題があります。逆に少ないと麺がのびやすくなります。
麺の太さ、調理方法、スープの種類、好みの食感などによって、最適な含有量は変わってきます。製麺工場では季節や天候も考えながら、タンパク質の量を細かく調整しています。適切なタンパク質含有量の選択が、理想的な食感と茹で上がりを実現する鍵となります。
製麺に適した小麦粉の条件として、タンパク質含有量が重要です。ラーメン用では準強力粉や強力粉が適しています。これらの粉を使うと、適度な弾力と歯ごたえのある麺ができます。
グルテンの質も重要で、伸びが良く弾力があり、水分保持能力の高いものが理想的です。灰分含有量が低い一等粉を使うと、麺の色や風味が良くなります。
また、中程度の粒度の小麦粉を選ぶことで、水分吸収が均一になり、生地が扱いやすくなります。新鮮さも重要で、製粉後の新鮮な小麦粉を使うのが理想的です。これらの条件を満たす小麦粉を選び、何度も試作を重ねることで、美味しいラーメンを作ることができます。
ラーメンの美味しさは、使用する水にも大きく左右されます。ここでは、水の種類や温度が麺にどのような影響を与えるのか、詳しく見ていきましょう。
水に含まれるミネラルの量によって、麺の食感が変わってきます。ミネラルが多い硬水を使うと、麺にコシが出て、スープともよく絡みます。反対に、ミネラルが少ない軟水だと、なめらかで柔らかい食感の麺になり、色も白くなりやすいです。
製麺工場では、地域の水質に合わせて作り方を工夫し、理想的な麺質を追求しています。また、季節や気温の変化も考慮し、最適な水の選択と使い方を決定しています。
水の温度も、麺の出来栄えに大きな影響を与えます。適切な水温は、グルテンの形成を促進し、麺の弾力性と食感を向上させます。一般的に、冷水を使用することで生地の温度上昇を抑え、麺にコシが出やすくなります。
しかし、季節や気温の変化に応じて水温を調整する必要があります。例えば、夏場は水温を下げ、冬場は少し高めに設定するといった具合です。
また、水温は生地の発酵にも影響するため、一定の温度を保つことが大切です。プロの製麺技術者はこれらの要素を考慮し、最適な水温を維持することで、年間を通じて安定した品質の美味しい麺を生産しています。
かん水(アルカリ剤)はラーメンの製造において重要な役割を果たします。水質は麺の食感に大きな影響を与えます。硬水は弾力のある麺になり、軟水は柔らかくなめらかな麺を生み出します。かん水の種類には炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムがあり、それぞれが麺の色、弾力、風味に異なる影響を与えます。
美味しい麺を作るには、作りたい麺の種類や用途に合わせて、試作を重ねながらかん水の量を調整することが重要です。
塩も麺作りに重要です。ラーメンの塩分濃度は、美味しさと健康のバランスを考慮して調整されます。また、スープの種類や具材からの塩分溶出も考慮します。地域性や客層、季節の変化にも注意を払い、アンケート調査などを活用して最適な濃度を見つけます。
ラーメンの美味しさの秘密は、原材料の絶妙な配合にあります。プロの製麺工場では様々な要素を考慮しながら、最適な配合を追求しています。ここでは、その配合の基本と、どのように調整されているかをご紹介します。
ラーメン製麺工場での基本的な原材料配合比率の目安は、小麦粉を100%とした場合、水が28~36%、かん水が0.5~2%、塩が1~2%です。水の量は麺の硬さや食感に影響し、かん水は弾力性や色合いを左右します。塩は味わいと保存性を向上させます。これらの比率は、製造する麺の種類や目指す食感によって微調整が必要です。
例えば、太麺は水量を少なめに、細麺は多めにするなどの調整を行います。また、小麦粉の種類やグルテン含有量によっても調整が必要です。プロの製麺技術者は、これらの基本比率を出発点として、試行錯誤を重ねて最適な配合を見出していきます。
ラーメンの麺は種類によって、求められる食感や風味が異なります。そのため、製麺工場では麺の種類に合わせて、原材料の配合比率を細かく調整します。
例えば、細麺は小麦粉100%に対し水28~32%、かん水0.8~1.2%、塩1~1.5%程度の割合です。これにより、コシが強くスープとの絡みが良くなります。一方、太麺は水35~40%、かん水1.2~1.8%、塩1.5~2%程度です。これにより、しっかりとした歯ごたえと濃厚なスープとの相性が良くなります。
また、つけ麺用の麺は水分量を減らしかん水量を増やすことで、強いコシと風味を出します。これらの配合比率は、小麦粉の種類や製造環境によっても微調整が必要です。
季節や気候の変化に応じて、ラーメンの原材料の配合比率を調整することが重要です。夏季は水分量を減らし、かん水を少し増やして麺の劣化を防ぎます。冬季は水分量を増やし、塩分濃度を調整して麺の乾燥を防ぎます。日々の気象条件にも注意が必要で、湿度が高い日は水分量を減らし、乾燥した日は増やします。
これらの調整はあくまで目安です。実際は製造現場での経験と日々の品質チェックに基づいて行われます。試食や水分活性値の測定などを通じて、細かな変化にも対応することで、安定した品質の製品を提供できます。
プロの視点から見た原材料選びのポイントは、品質と一貫性にあります。小麦粉は、タンパク質と灰分量が適切なものを選びます。水は、硬度と温度を管理します。かん水は麺の食感と色合いに影響するため、種類と配合比を慎重に決定します。塩は風味と保存性にかかわるため、適切な濃度を保ちます。
これらの原材料を正確に計量し、季節や気候に合わせて配合比を調整することが重要です。さらに、徹底した品質管理と衛生管理により、安全で高品質なラーメンを製造することができます。
製麺工場でのラーメン原材料選びにおいて、プロの視点から重要なポイントを押さえることが不可欠です。小麦粉の種類とタンパク質含有量、水の硬度と温度管理、かん水の適切な配合など、各要素が麺の品質に大きく影響します。さらに、原材料の配合比率を麺の種類や季節に応じて調整することも重要です。
これらのポイントを押さえることで、理想的な食感と風味を持つラーメンこだわりの麺を生み出すことができるのです。
青木食産は100余年の歴史がある製麺所で、加水・ミキシング・圧延・熟成など、どの製造工程においても熟練の技術で対応しております。ラーメン製造に関心のある方、こだわりのラーメンを作りたい方は、ぜひ青木食産へお問い合わせください。
会社名 | 青木食産株式会社 |
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