【とんこつラーメン】麺の製造工程と自家製麺の特徴を決める要素

とんこつラーメンの麺は太麺派と細麺派に分かれ、好きな麺と違うタイプの麺は食べないファンもいるほど。
麺を自家製にすれば、商品のアピールになるだけではなくお店のブランド力も高まります。こちらでは、麺の製造工程について、また自家製麺の特徴を決める要素についてご紹介します。

中華麺を製造する製麺所での一般的な流れをご紹介します。

原材料の受け入れ

原材料となる小麦粉を受け入れ、適切な温度管理がされた冷暗室で保管します。カビや、粉が固まるのを防ぎ、異物混入を予防することが目的です。

計量

麺を作る量に応じた小麦粉や、副材料（かん水・水・塩）の量を測り、ミキシングに備えます。水の温度と量は非常に重要であるため、季節に合わせた温度管理に加えて、湿度を考えた調整が必要です。

撹拌（ミキシング）

温度管理を行いながら、ミキサーで小麦粉・かん水・水・塩を撹拌する工程です。そぼろ状になったら、次の工程に進みます。

複合

フィーダーから落ちてきたそぼろ状の麺生地を複合します。ローラーが付いた複合機を使うのが一般的です。複合について知りたい場合はこちらをご覧ください。

整形

複合が終わった麺は、麺帯という帯状の生地に整形されます。

熟成

帯状になった麺生地は30分以上寝かされます。複合でストレスがかかった生地を休ませ、グルテンが壊れないようにするために必要な工程です。

再度複合・整形

硬めで強いコシのある麺を目指す場合は、ここで再度複合を行います。その場合、整形と熟成も繰り返します。

圧延

落ち着いた麺帯を圧延ローラーでていねいに延ばします。麺帯を作るときよりも薄くするため、繊細な作業が必要です。

切り出し

完成した麺帯をカットし、生麺になります。お客様の要望に応じて1食分ずつに分け、打ち粉を添付して完成です。

製麺所でオリジナル麺を製造する際は「どんな麺にしたいか」「どんなスープに合わせるか」を明確にしておくとよいです。それに加えて、製麺所で指定する麺の要素を検討してください。決められる麺の要素は以下の通りです。

要素	種類	備考
太さ	太い	太さは切り刃ロールの番手で表すのが一般的です。番手は3㎝の間に切り出す本数で表現され、10本なら10番となり、麺1本の太さは3mmという計算になります。
	細い
形	ストレート	うねりやちぢれのない、まっすぐな麺
	ちぢれ	ウェーブが付いたスープに絡みやすい麺
	もみ	手もみ風の不均一な凹凸がある麺
食感	柔らかい	小麦粉の種類や加水率、かん水の種類、そのほかの添加物、製麺工程などの違いで出る麺の硬さです。 硬い麺にするほどコシが強く歯切れがよくなり、柔らかい麺にするほど、もっちりとしてスープをよく吸うようになります。
	硬い
香り	-	小麦粉・かん水・練り込む素材などにより、麺には香りが付きます。この香りもオーダーである程度決められる部分です。
色	着色あり	くちなしの黄色をはじめとした、天然の着色料を使って麺に色を付けます。
	着色なし	素材そのものの色を出します。主原料となる粉の色がダイレクトに出るとお考えください。小麦粉も種類によって色味に差があります。
かん水の種類	炭酸ナトリウム主体	風味を豊かにします。
	炭酸カリウム主体	酸化防止ができ、黄色の発色と香りを促進します。
	リン酸塩	炭酸カリウムの補助剤です。変色・乾燥・酸化を防止し、歯切れをよくする働きがあります。
小麦粉の種類	国産（内麦）	モチモチ感が強く、小麦の風味をしっかり感じられます。伸びやすいというデメリットと、小麦の褐色が出やすく、麺の色に影響する点に注意が必要です。
	外国産（外麦）	アメリカ産・オーストラリア産をはじめ、外国産小麦は種類が豊富です。麺の特徴に合わせてブレンドできます。

自家製麺やオリジナルオーダー麺の製造をする場合は、これらの要素を決め、打ち合わせと試食を繰り返して作り上げていきます。
悩んでいる部分があっても大丈夫です。製麺のプロがお手伝いしますので「こんな麺を作りたい」という夢がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

とんこつラーメン向けの細麺や太麺、つけ麺用のもっちりもみ麺など、選ばれるラーメンの麺は多種多様です。こだわり抜いた麺を使うなら、ぜひ自家製麺やオーダーメイド麺をご検討ください。その際は青木食産株式会社が全力でサポートいたします。

青木食産株式会社は、福岡で100年以上製麺業をしている老舗の製麺会社です。中華麺製造も行っております。できる限りのオーダーにお応えしますので、どのようなご相談もお気軽にお寄せください。